メッセージ

はじめまして。
『WAIA一般社団法人 時計鑑別協会』代表理事の原圭介と申します。皆様はご自分が大切にされている腕時計を、どのようにして手にされたでしょうか。

現在は新品も中古もアンティーク時計も、気軽に通販やネットオークション、フリマアプリなどを通じて手に入れる事が出来ます。その一方、親御さんや御親戚から譲られた時計であっても、実はその方達も来歴が不明なまま、内部の状態も知らないままだったということはよく聞きます。社外部品を使って応急処置されたまま流通している時計、そしてカスタムの一環として社外の宝飾で飾り立てた時計、これらを純正品と信じてお使いの方も多数おられるかもしれません。

また、残念ながら消費者を騙そうとして悪意を持って作られる偽造品は後を絶ちません。流通の過程でその価値を不当に釣り上げようとして文字盤や装飾に加工が施されたり、限定品に見せかけた時計が店舗や市場で流通しているのを黙認する悪質な業者が存在するのも事実であり、私は40年以上の長い間、悪質な偽造品や業者摘発や排除を商標権者や海外メーカー日本総代理店の立場として真摯に取り組んでまいりましたが、未だやり残した事がございます。

それは、自分の立場に捕らわれず、持ち主・使用者・消費者、そして、今お持ちのご自分の時計を次世代に引継いでいこうと考えられている方の気持ちに寄り添う事、そして、安心して価値ある時計を誇りを持って使い続けられるようその品物の本来の価値をきちんと見極めて形として示す事でした。

この度、国際社会でも信頼を得るような機関が日本の時計業界には見当たらなかった事もあり、様々な消費者団体、流通団体、企業体、商標権者から『そのような機関を設立して欲しい』との声にも応え、私が培ってきた経験と知識を活かし、その分析や鑑別に協力してくださる様々な業界の方々の後援を受け『WAIA一般社団法人 時計鑑別協会』を設立させて頂きました。

その過程で「この組織を日本国内だけの組織でなく、私達の国でも展開をして行きたい」という依頼が海外からも上がったことから、我々の名称をWAIA = Watch Appraisers International Association とし、国を超えた連携を強化し、多くの方々の信頼に足り得る団体に育てていきたいと思っております。様々な方のお役に立ち、価値ある時計を後世に残していくお手伝いが出来ればと考えております。私達の活動にご期待と御理解を賜れば幸甚です。

WAIA一般社団法人 時計鑑別協会
代表理事 原 圭介

経歴

1970年 大学時に米国留学
1973年 帰国後、スイス総合貿易商社「リーベルマン・ウエシュリー スイス本社」就職。Cartier、BALLY、COMETESSE、などブランド立ち上げ・確立に深く関わる
1980年 世界的なブランドブームが始まると偽造品の横行が増加し始める。それを取り締まる為に設立されたフランス発祥の年代 不正商品対策協議会「ユニオン・デ・ファブリカン」の日本メンバーとして警察庁と共に日本国内の不正商品の摘発と撲滅運動、啓蒙活動を行う。
1990年 アメリカ発祥の有名筆記具メーカー「Sheaffer社」極東地区担当取締役就任。日本・韓国・香港・グアム・サイパンのアジア地域の代理店開拓とマーケティング活動を行い、免税店の開拓担当として適正な貿易を促進する活動を行う。
1997年 スイス有名時計メーカー「スウォッチ・グループ・ジャパン」Tissot 事業本部長就任。日本市場のTissot ブランドの再構築および販売戦略の増強、日本市場過去最大の業務成績を残す。日本地区の時計免税販売事業のプロジェクトマネージャーとして今日の【爆買いブーム】の草創期を支える。
2007年 「駐日スイス大使館・外国企業誘致局」主席代表担当官就任。 日本の中小企業がスイスで展開する際の誘致サポートを行い、欧州企業が日本に進出する際の架け橋として尽力する。
2012年 スイス大使館を定年退官。
2013年 海外コンサルティング会社「ハラ・インスティテュート」設立。
2019年 一般社団法人 時計鑑別協会の設立に関わり、代表理事就任。
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